大量生産、大量消費、大量廃棄は、現代の暮らしのなかでは当たり前のようにも思えるかもしれませんが、日本の国の工業や産業が急成長を遂げるようになったのは、今からほんの60年ほど前にさかのぼる出来事なのです。
それまで、多くの人びとの家庭には洗濯機、テレビ、クーラー、電子レンジなどが当たり前のように家電製品として所有されてはいなかったのです。
現代では1人1台とは言わずに数台をそれぞれ使い分けしている人もいるなどと言われるスマホですが、スマホなどのモバイル通信機器が登場する前の人びとはお互いに連絡を取り合うために、当時、電話を借りられる施設までわざわざ借りに行ったり電報や郵便などの伝書を利用したものです。